さくっとBradford Hill Criteriaについて書いてしまう。
Bradford Hillというのは人の名前で、その人が提唱した因果関係を証明するのに重要だと思われる9原則について。
Bradford Hillは喫煙と肺がんの因果関係を示した人ですね。
原文はこちら
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1898525/
要は相関関係があったり、もっといえばP値が<0.05だったからってうひゃうひゃするんじゃなくて、冷静に考えろってことです。その際の論点。
ざっくりいくと
1、Strength
関係の強さ。例えばOdds Ratioが同じ有意なものでも1.005と2.3みたいなものがあったら当然後者のほうが因果関係強そうですよねっていうお話。
ただしここでよく先生にぶちかまされたのが、公衆衛生的には強さもだけど人口集団を考慮すべきでPopulation Attributal RiskだとかPopulation Attributal Fractionを考えろって叩き込まれました。特に環境疫学やってたとき。それはまた別のお話。影響の評価ですね。
2、Consistency
異なる人口集団とか属性の集団で同じような傾向の結果が見つかってますか??というお話。物事の一般性の証明ってCounterfactual(反証)の影響が強いと思うので重要ですよね。最も1つのStudyで違う結果が出たからって、それはそもそもStudyの設計が悪いせいかも(逆もまたしかり)なので総合的な評価が必要ですよね→Meta Analysisみたいな流れでしょうか
3、Specificity
特異性。ある特定の物質への暴露が特定の疾患のリスクを高める場合、それって因果関係強そうよねって話。でもそもそも1つの物質(化学物質)から複数の健康影響でることもありえることは注意。
4、Temporality
物事の順序的に原因は前で結果は後ですよね、まる
RCTとかCohort研究が重要視されるのはこれが基本的には自然とクリアになるからですよね。
5、Biological Gradient
Dose Responseとか容量反応性ってやつ、暴露が大きければ大きいほどリスクっておおきくなりましたか?もしそうだったらより強いEvidenceだ!
6.Plausibility
他の知識(例えば動物実験だったり基礎研究でわかった生理学的作用だったり)を考慮して、正しそうですか?
正直2とか6とかと一緒
8.Experimental evidence
Reversibilityと同義、原因の可能性の高い暴露をとりのぞいたらリスク減りますよね?
9.Analogy
類推できるようなEvidenceが他にありますか?
ただ正直これが当てはまる例が思い浮かばない。というか2.6.7.と似すぎやねん。
最後適当ぎみだけど、そもそもだぶりに近いところがあるのは事実だと思う。