足し算はできるけれど引き算ができないアメリカ人

ここ数年アメリカ生活の中でアメリカ人(アメリカで生まれ育った人)を見て思ったのがタイトルにあること。算数の話ではなくて、考え方の話です。

 

そう思ったきっかけの一つは仕事仲間とのディスカッション。色々とネクストアクションが出てくる中で、優先順位をつけようとするときに、「これとこれは効果が薄いからリストからドロップしよう」と言うより、シンプルに「これとこれが重要だから先にやろう」と言った方が納得されやすい。

 

ウォークマンを作ったり、侘び寂びが染み込んでいる日本人としては、つい会話の節々に「引き算」による効率化を狙ったコメントが出そうになるのですが(自分の性格的なところも?)、これはネガティブなコメントにしか捉えられてないきがします。

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コミュニケーション以外のところでも、例えば組織や新しいプロジェクトをみていても、新しいリーダーがきてやることといえば「新チーム作りました!」とか「新プロジェクトローンチ!」とかポジティブなことは多いが、全体をみて「こことここのプロジェクトはDeprioritizeしよう」とか「こことここの組織が被っているから統合しよう」とか、そう言うのは、今みたいな不景気になって初めて議論に挙がっている気がする。そのせいか、よく似たような仕事をしているチームが複数あったり、生きてるのか死んでるのかわからないプロジェクトが一部あったりする。

 

おそらくポジティブ教育というか、「できること」を伸ばそうとする教育の結果であると思うのだけれど、アメリカ人は何かをプラスするのには長けているのだけれど、何かをマイナスして効率化していくという発想はない人が多そう。これをアメリカ人とコミュニケーションするときに気にすると物事がうまく回るのではないかと思う今日この頃。