今年の4月に案として発表されたRAPID Coverage Pathway(Regulatory Alignment for Predictable and Immediate Device Coverage Pathway)という制度案が、8月からパブコメ期間に入っている。
この制度の狙いは、FDAとCMSがIDE試験(FDAの薬事承認のための臨床試験)のコンサルテーションに一緒に参加することで、従来から問題となっていた「薬事承認がとれても保険償還がされない」というハードルを無くそうとするところにある。
1. 対象となる医療機器
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機器の種別・分類:
- FDAのBreakthrough指定を受けていること
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TAP(Total Product Life Cycle Advisory Program)に参加中で、将来De Novo申請を予定している「Class II」もしくは、Pre Market Authorizationが必要となる「Class III」に該当すること
- IDE Pre-submission(治験用機器の申請)段階にあること。すでにIDE試験が進行中の機器や、市場承認を取得済みの機器は対象外。
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臨床試験の要件:
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メディケア受給者を組み入れる計画であること。
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FDAが適当と認め、かつ「メディケア受給者群での健康アウトカム改善」を証明できるとCMSが確認したアウトカムを評価すること。
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償還・制度上の要件:
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メディケアBenefit Categoryに該当すること。
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既存の全国保険適用決定(NCD)の対象とならないこと。
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承認された場合、メディケアへ個別請求(Separately payable)が可能な機器であること。
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法律や規制による保険適用除外対象でないこと。
(謎の話のように思えるが、肥満の薬のように法律で制限されている例があるため、そういったものを指している)
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体外診断用医薬品(IVD、体外診断用検査等)は対象外。
2. NCD(全国保険適用決定)の審査手順とスケジュール
IDE試験完了後、メーカーはNCD(National Coverage Determination)の申請書を提出し、FDAの市場承認を目指します。
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開始タイミング: IDE試験でアウトカムの改善が示された場合、FDAの市場承認と同日にCMSがトラッキングシートおよびNCD案(Proposed NCD)を公開します。
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パブリックコメント: NCD案の公開後、30日間のパブリックコメント期間が設けられます。
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最終決定(Final NCD)の目標期間:
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Class II 機器: FDA市場承認から約60日以内
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Class III 機器: FDA市場承認から約90日以内
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3. エビデンス収集・創出(Evidence Development)
IDE試験で示された有効性と製品のリスクレベルに応じて、追加のエビデンス収集要件(CED:Coverage with Evidence Development)が科されるかが決定される。 CEDが必要と予想される場合、CMSはFDA市場承認の前にFDAおよびメーカーと協議し、CED要件をFDAの承認後調査(Post-approval study)と整合・共通化させます。
4. 保険適用の期間(Duration of Coverage)
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基本方針: RAPID NCDは、再検討(Reconsideration)が行われるまで有効です。
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CED付き保険適用の扱い: CEDに基づく保険適用は無期限に継続するものではなく、患者や臨床医の意思決定、および最終的な保険適用判断に必要なエビデンスを迅速に収集するため、期限付き(Time-limited)として運用される。ここは今の既存のCEDの運用と変わらないところ。
個人的に気になったのは「メディケアへ個別請求(Separately payable)が可能な機器であること。」というところで、通常のCPT(手技料)に包括されるものは、対象でなく、Durable Medical Equipment(在宅で使える機器: CGM、インスリンポンプなど)か、外来のパススルー機器( 外来的手技で使われる高額な最新埋め込み機器やカテーテルとか)、Prosthetic Devices(人工内耳だったり)すると思うので、結構注意が必要だと思う。
よくわからないのが、専用のCPTコードができることもある遠隔モニタリングやSaMDのような機器で、これらのコードはものによっては機器で行うサービス(データ解析とかその読み取りとか)にコードが表現され、厳密には個別請求しているわけではないので、対象になるのかいまいち不明なのである。




