2023-01-01から1年間の記事一覧

マーケットアクセスの観点からのRWE(リアルワールドエビデンス)

RWE(リアルワールドエビデンス)は一時期とても流行って、いまはハイプサイクルでいう谷、、、とまではいかないまでも以前と比べると下火になってきている気がします。特にマーケットアクセス・保険償還という観点でいうと、日本ではHTAの試行前後で特に騒…

アメリカの会社であっても、社内の根回しは重要という話

夏から年末まで将来製品のプランニングで駆け抜けていました。そしてつい2週間ほど前にマネジメントレビューがあり、見事に提案?というか示唆?がポシャってしまったという話です笑 題名にもありますが、ポシャってしまった理由は今更ながら分析すると次の…

アメリカでの医療機器の保険償還ー②基本コンセプト~Coding・Coverage・Payment~

アメリカでの医療機器の保険償還はとても複雑。1つには前の記事でも紹介した通り、Payerがいくつもあることからくる複雑さもあるけれど、もう1つには償還のシステム自体が複雑なプロセスになっているという点があります。 この記事ではそのシステム・プロセ…

認知症薬のアメリカにおける保険適応の実際ーCMSのプレスリリースとCoverage With Evidence Development

先週についにFDAの正式承認を受けたエーザイ・バイオジェンの認知症薬。色々な記事でこの正式承認によって、広く保険適応がされるとされている。 toyokeizai.net jp.reuters.com この発表の後、たまたまCMSのホームページを別件で見ていたら、ちょうどプレス…

サウスカロライナ州チャールストン

先月、子供の春休みと合わせて1週間有給をとって、その間にサウスカロライナのチャールストンまで行ってきました。 メインはチャールストンにある水族館。どうも内陸部にいると、海の動物に会う機会が少ないので、近隣で比較的大きそうなチャールストンまで…

足し算はできるけれど引き算ができないアメリカ人

ここ数年アメリカ生活の中でアメリカ人(アメリカで生まれ育った人)を見て思ったのがタイトルにあること。算数の話ではなくて、考え方の話です。 そう思ったきっかけの一つは仕事仲間とのディスカッション。色々とネクストアクションが出てくる中で、優先順…

DTx/Digital therapeuticsの先駆けだったPear Therapeuticsが破産した話

自分の会社のレイオフがアナウンスされてから数週間経ちました。今のところ上司との1on1が設定される気配もないので、くぐり抜けられたのではないかと一安心しています、、、が多くの人が辞めていくのは辛いところ。特定の業界・ファンクションで、簡単には…

ふきあれるレイオフ In 医療機器・製薬@アメリカ

ニュースではアマゾンやらグーグルやらのテック系企業のレイオフが注目されているかと思いますが、私の働く医療機器や製薬でも決して他人ごとではありません。 こんなトラッカーが登場するくらい、事業の停止・譲渡やレイオフが行われています。さすがアメリ…

アメリカでインスリンの価格が下がったことは、製薬会社にとって必ずしもマイナスではないという話

この数週間でついにイーライリリーに続き、ノボノルディスクやサノフィといったインスリン(ブランド薬)メーカーが続々とインスリン価格を下げるという発表をしました。 jp.reuters.com jp.reuters.com jp.reuters.com この話、一見すると市場競争という名…

ワシントンDC

2月の末に有休をとってDCに行ってきました。アメリカでは有給のキャリーオーバー(翌年度への繰り越し)は基本的にないようで、カリフォルニア州などの一部の義務付けされている州以外に住んでいると、基本的には繰越できずに消滅します。 ただ消滅するとき…