保険償還

複雑怪奇なアメリカのCoding(保険請求コード)とPayment

この記事でも紹介したように、アメリカで医療機器の保険償還を狙うなら避けられないのがこのCodingとPaymentというコンセプト。 whatishealth.hatenablog.com 日本は比較的単純で特定保険医療材料(特材)という機器単体で保険償還されるものと(ペースメー…

マーケットアクセスの観点からのRWE(リアルワールドエビデンス)

RWE(リアルワールドエビデンス)は一時期とても流行って、いまはハイプサイクルでいう谷、、、とまではいかないまでも以前と比べると下火になってきている気がします。特にマーケットアクセス・保険償還という観点でいうと、日本ではHTAの試行前後で特に騒…

アメリカでの医療機器の保険償還ー②基本コンセプト~Coding・Coverage・Payment~

アメリカでの医療機器の保険償還はとても複雑。1つには前の記事でも紹介した通り、Payerがいくつもあることからくる複雑さもあるけれど、もう1つには償還のシステム自体が複雑なプロセスになっているという点があります。 この記事ではそのシステム・プロセ…

認知症薬のアメリカにおける保険適応の実際ーCMSのプレスリリースとCoverage With Evidence Development

先週についにFDAの正式承認を受けたエーザイ・バイオジェンの認知症薬。色々な記事でこの正式承認によって、広く保険適応がされるとされている。 toyokeizai.net jp.reuters.com この発表の後、たまたまCMSのホームページを別件で見ていたら、ちょうどプレス…

DTx/Digital therapeuticsの先駆けだったPear Therapeuticsが破産した話

自分の会社のレイオフがアナウンスされてから数週間経ちました。今のところ上司との1on1が設定される気配もないので、くぐり抜けられたのではないかと一安心しています、、、が多くの人が辞めていくのは辛いところ。特定の業界・ファンクションで、簡単には…

アメリカでインスリンの価格が下がったことは、製薬会社にとって必ずしもマイナスではないという話

この数週間でついにイーライリリーに続き、ノボノルディスクやサノフィといったインスリン(ブランド薬)メーカーが続々とインスリン価格を下げるという発表をしました。 jp.reuters.com jp.reuters.com jp.reuters.com この話、一見すると市場競争という名…

CMSのアデュヘルムに対する償還決定内容の意味するところ

4月の頭、CMSがアデュヘルムに対する償還の方針(正しく言うとNational Coverage Determination=全米レベルで償還対象とするか否かの決定)を決めました。 www.cms.gov アデュヘルムというのはバイオジェン・エーザイが開発したかのアルツハイマー薬です。F…

アメリカでの医療機器の保険償還ー①日本vsアメリカのハイレベル比較

日々の仕事の中で気が付いたことのメモです。 日本とアメリカの比較という観点からつらつらと書いていきたいと思います。 ①保険者の数:Single Payer(日本) VS Multiple Payer(アメリカ) まずは言わずもがなのPayerの数。アメリカは民間保険・公的保険あ…