今日はこの3つのニュース について。
ゲームによるADHDの治療にFDAの認可が下りました(8-12歳の子供向けのようです)。つくった会社はAkili。
プロダクトページはこちら。
動画もありますが、見た目は本当にただのゲーム。。。
おもしろいのがディストリビューションモデルで、医師の処方がでたら、アクティベーションコードが送られてくるそうです。
Akili originally planned to go the traditional prescription treatment route using patient call centers and faxed prescriptions, but it just wasn't scalable enough, Rivera said, so they turned to a digital-first model.
Working with a company called Phil Pharmacy, Akili now uses an entirely digital process. By the time the patient's parent walks out of the doctor's office, they should have a text from the pharmacy with an activation code. Therapeutic play can begin within hours.
ふと思ったのはデジタルセラピューティクスが普及すると、薬剤師の役割は果たして今のままなんでしょうか?薬の役割がデジタルセラピューティクスなどによって相対的に小さくなると、薬だけではなくアプリや一部の医療機器に詳しいセラピーコーディネーターみたいなロールになることを求められるかもしれませんね。ちょっとした思い付きですが。
②製薬会社のスマートファクトリー
製薬大手アムジェンがオハイオ州に新たな工場をつくるが、それがAIなどをふんだんに?活用したスマートファクトリーだという話。「スマート」な箇所は主に以下の3点だそうです。
1. Advanced industrial automation using robotics and equipment automation
2. Digital quality for automated inspection, testing and real time release of manufactured batches
3. Data availability to monitor and manage process and operational performance
1番に関しては、The site will employ "highly automated" storage and retrieval systems, automated guided vehicles to ferry materials, and collaborative robots as just a few examplesということで、アマゾンにイメージされるような、ロボット等によるオートメーション化がすすむようです。
アメリカでの人件費の高さを考えると、1番もさることながら2番の効果も大きそうではあります。
またトヨタのカンバン方式などに代表されるようなリーンなプロセスが工場などのオペレーションの目指す姿でしたが、今回のコロナやタイの洪水などで生産計画が大幅にくるっていったように、リーン過ぎることの弊害も最近指摘されているように思います。スマートファクトリー化が単なる効率化だけなのか、それとも需給予測なども含めた生産の最適化に至るのかは興味があります。さすがにBCPみたいなところは関係ない気もしますが。
③敗血症予測モデルがうまくいかなかった?話
最後はアメリカの電子カルテの雄、エピック社の敗血症の予測モデルが、とある病院システムでは思った通りの結果が出なかったという話。薬や医療機器のPMSもそうですが、リアルワールドでの結果が求められるのはAIもおなじ。
エピック社は、必要なチューニングが十分になされていないとコメントしてます。仮にだとしても、医療AIサービス事業でのエデュケーションサービスやサポートサービスの重要性を見過ごしていたということになります。
病院側のIT部門は必ずしもこういったテクノロジーに強くない印象もありますので、カルテ導入のようなIT導入プロジェクトと同じかそれ以上にサービス面でのサポートが重要になるのかもしれません。