心理学の論文を読んでつらつらと

最近ある関係のお仕事でメンタルヘルス関係の話題に触れるので久しぶり(なんと9ヶ月ぶり)につらつらと。

 

メンタルヘルス関係の話をしようとするとどうしても心理学の論文を読むことになるわけだけど、個人的に論文を読むときに気になってしまうのはサンプル数の少なさ。

(※ちなみに薬物療法じゃなくて認知行動療法とかの非薬物による介入でのお話です。)

 

人類学とかもやってたので、いわゆる人文系ではサンプル数少なくてもいいケースがあるってのはよくわかるのだけれど、メンタルヘルス(特に治療的な意味で)心理学系の介入論文とか見てると、10とか20くらいのRCTもどきみたいなのもあって困惑するわけです。観察研究のようなものもあるのだけれど、それもケース・コントロールとか、コーホート研究ですごい規模のものがあるのを知っているとなんとなくn数こんな少なくていいのかな、、、と思ってしまうわけです。

 

とはいえ、よくよく考えると、それっていわゆるBradford Hill CriteriaでいうConsistencyが気になってしまっているだけなのかなとも思うわけです。

Bradford Hill criteria - Wikipedia, the free encyclopedia

ある種のGeneralisability。

 

果たして特定の年齢層であったり属性をもった数十名ででた効果って他にも使えるんですか、、、?てな疑問。ただいわゆる医学の基礎研究的な立ち位置なのかな?とも思うわけです。ある程度実験室(試験管)みたいなControlされた環境下での1つの法則性の発見、、、みたいな。

 

そう思うとConsistencyを確かめるのも重要だけど、Strength(Effect Size)とかTemporalityとかBiological Graditentみたいなものが重要なのかも。そもそも人の心の仕組みっていうのはどこまで個人の要素や所属している集団の要素に左右されるかも難しいですしね。遺伝的要因だとか環境要因だとかで左右されるかっていうところもそもそもよくわかっていないわけで。

 

あとさらに言えば、心理学的介入って一部をのぞけば非侵襲的なものが多いから、副作用的なものも少ないし、薬とかと違ってそこまで効果の評価だとかリスクの評価だとかがゆるくてOKな気もするのです(それが悪いとは全然思ってないので念のため)

(※何度も言うけど薬物療法じゃなくて認知行動療法とかの非薬物による介入でのお話です。)

 

ただ一方で一部は保険診療適用されたりするわけだし、その流れの中ではキチンとした評価は必要になってくるのかなと。ちなみに英国では心理療法(CBT)も含めて精神疾患の治療法としてNICEが評価していますね。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1388153/

 

Meta Analysisとか難しそうだけどどうやるのかなと。誰かご存知でしたら教えてください。あと全体的に心理学についてアマチュアな人間が書いているので間違ってたら教えてください。。。