MBAの授業プレイバック:オペレーション

前回の記事では次はコーポレートファイナンス、、、みたいなことを匂わせておきながら、あっさり別の科目に。これぞ有言不実行。

whatishealth.hatenablog.com

 

コーポレートファイナンスの授業をまとめるのが大変そうだったので来週に先送りした、、、という事情もありつつも、オペレーションという授業、いろんなMBAでありながら、そこまでフォーカスされていない気がしつつ、実生活ではかなり役立つのではと思い、こちらに切り替えました。ゴルフ場での待ち時間とか、それこそコロナの検査時間とかね。いつか試しにやってみたいけど有限不実行になる気が満々。

 

では早速、構成とそれぞれの中身について簡単にメモ。

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〇構成

1、プロセス分析

目的:長期的に見て需要にマッチするようなプロセスになっているかを分析する。

ポイントはあくまで長期的な平均で見たときの需要と供給のマッチング。

 

・まずはプロセスチャートを使って全体像を把握したうえで、各プロセスでのサイクルタイム(プロセス率)を計算し、ボトルネックの把握をしようというのが、基本の流れ。また需要とプロセスキャパシティ(ボトルネックのプロセス率)の大小によっても各プロセスの使用率が変わってくる。例えば需要があまりにも低いなら、プロセス以前の問題という事です。

・そして重要なのがリトルの法則。WIPの在庫(複数のプロセスが構成するシステム下での全在庫)はTPT×Flow rateで決まるという式。TPTというのは、ある1個の製品・サービスがシステム全体を通り抜けるのにかかる時間のこと

・全体的には、中学受験でやる仕事算をちょっとひねったようなもんです。

 

2、待ち行列モデル(Queuing Analysis)

目的:長期的な需給のマッチに対応した後、短期での需給のミスマッチに対応するための分析

 

・プロセス分析はどちらかというと長期的な視点で見ていて、ランダム要因は基本的に無視している。でも短期的な視点で見ると、当然ランダム要素はいっぱいある。そんなランダム性(需要・供給の両方で)を考えるのが、この分析

・重要な式がいっぱいあって書ききれないのだが、要は単なる需要・供給の平均だけでなく統計的要素(分散とか)を考えようということ。Coefficient VariationというSD(標準偏差)を平均で割った指標を、需要側(Arrival)と供給側(Service)それぞれで求める。a, Ca, s, Csとか表してました。

・リトルの法則から、在庫(サービス業的に言うと待ち行列)はTPT×Flow rateできまるが、このモデルにおけるTPTは①サービスにかかる時間と②キャパシティの使用率と③ランダム性のレベル、の3つによって決まってくる。

・要は、①プロセス当たりの時間を減らすことも重要だが、②一定のランダムを許容できるようなキャパシティ(例えば人員)の確保をすること、③ランダム要因を小さくするような施策を打つことも重要ということ。

・②は例えば店のレジを増やして並行処理を可能にしたり、③は例えばサービスを予約制にすることやが考えられる。

 

 

3、在庫分析(Inventory analysis)

目的:文字通り。製造業の特徴ともいえる在庫管理をいかに最適化するか。

 ・在庫を一定かかえていれば(Safety stock)、ランダムな需要の変化にも対応可能。では適切なSafety stockの量は何か、、、というのがポイント。

・一定期間のみで考えるのか(例えば1年、同じ季節変動が毎年おこるとか、衣料系とかかな)、マルチシーズンを考えるのかによって Newsvendor Model、EOQ Model、Base Stock Modelというモデル選択が変わる。

・目的は利益最大化で、holding cost(在庫が余った時の影響)、back order cost(在庫がなかった時の影響、機会損失)、ordering cost(在庫を増やす際にかかるコスト)という要素をバランスさせることを考える。場合によってはリードタイムといった要素を考えることで上記のモデル選択を考える。

 

4、品質管理

目的:これまた文字通り。

・特性要因図(フィッシュボーン図)とかpチャートなど、質的・量的両面からどう品質管理を行うかという話。